彼女の日記〜きみを忘れない〜


バシンッ!!




私は、和佳の右の頬を思い切りたたいた。


「痛っ!何すんのさ!」


強くたたいたつもりはなかったのに、右の頬は想像以上に赤くなっていた。箱から取り出したタバコは、ぽとりと床に落ちた。


「和佳、ひどいよ・・・どんな事したって、父親は父親だよ。死ぬまで父親なんだから!」


「ゆい・・・。」


「和佳はいいよね。離れていても、居場所が分からなくても、この世にお父さんがいるから。だけど私は・・・私には、もうお父さんがいないの!会おうとしても、写真でしか会えないんだから!」



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