彼女の日記〜きみを忘れない〜
和佳、もしかして泣いてるの?
「・・父さんが私達を捨てたって、最低な奴だって言ってるくせに、結局、同じ事してる・・私も、あの子を捨てた・・・。」
「和佳・・・。」
「私、もっと大事にすれば良かった・・・こうなるって知ってたら、そしたら私・・・。」
壁にもたれていた和佳は、そのまま床に座り込んだ。
私はそっと、和佳を抱きしめた。
「ごめんねぇ、ごめんねぇ。私の赤ちゃん、ごめんねぇ!」
「和佳・・・。」
私は何もできない。
ただ抱きしめる事と、この窓から見える小さな星を眺める事しかできなかった。