彼女の日記〜きみを忘れない〜
「私、優の家に泊まるわ。みんな気をつけて帰ってね。」
美紀の言葉に、皆それぞれバラバラに帰りだす。
お酒を飲んだ私は、優の家の近くの無人駅から電車に乗る事にした。
「ゆいさん。」
振り向くと、香菜子が立っていた。
「今日は先輩方の飲み会に参加させてもらって、ありがとうございました。今度会った時は、たくさんお話できるといいですね。」
「いいえ。あ〜そうだねぇ。また来年やる?」
「三十路メンバーだけならお断わりですよ。来年までには結婚するんで。本当ですよ!」
じゃあ失礼しますと言って、迎えにきた母親の車に乗って帰っていった。
「結婚か・・・なんて言ってる場合じゃない!あと、3分で電車来る!」
先に見える明かりの下のベンチまで走った。