彼女の日記〜きみを忘れない〜


『好きな物を食べさせてあげて下さい。』


この言葉が、頭の中をぐるぐるまわっている。


ゆいは知っているのだろうか。自分の病気を。


私は正直、驚いた。もし自分がその病気だったら。もし自分の胃が、あんなふうになっていたら・・・あの胃を見せられたら、誰だって驚く。



ゆいの病気は胃癌の末期。


医者は5年前だと言っていたけど、正直、わからないらしい。


いつから、その病気は進行していたの?



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