彼女の日記〜きみを忘れない〜
「大沢くん、彼女とかいないの?」
何で、そんな事を聞くんだ。
「それがいないんですよ〜。誰かいい人いませんかねぇ。」
口一杯に入れたおかずを、お茶で流し込んだ寺井は、
「いるじゃん。石原さん。」
カップラーメンを食べていた和樹の手が止まる。
「・・ダメなの?」
寺井が、またボソッと言う。
「ダメとかじゃないですけど・・・」
「ならいいじゃん。そんな事言ってると、結婚、逃しちゃうよ〜。」
「そうですけど・・・」
寺井は、食べ終わった弁当箱を鞄にしまう。
「まぁ、頑張ってね。」
自分の言いたい事だけ言ったら、さっさとどこかへ言ってしまう。それが寺井だ。
なんか、ムカつく。
こいつより、早く終わらせて、早く帰ってやろう。