彼女の日記〜きみを忘れない〜
「うわっ。寒〜。」
1月の風は冷たい。
外は一面、真っ白な世界。
人の気配もなければ、物音もしない。
車のロックの解除音だけが、駐車場に響くだけだった。
「道、パンパンに凍ってんなぁ、多分。」
こんだけ人いなかったら、彼女と、ちょっとだけ、エッチなこと出来るんじゃねぇか?
冬っていいよな〜。夏と違って寒いから、自分の方に引き寄せて・・・
って、彼女いないけど。
ピピピピピッ!!
ビクッ!!
こんだけ静かで、しかも変な妄想中に、誰だよ。
左ポケットで暴れている携帯電話を、冷たい手で掴んだ。