彼女の日記〜きみを忘れない〜


「お母さん、私ね、目が覚めるまで夢をみてたの。」

「え?どんな夢?」


「えっと・・・外にいたの。すごく天気が良くて、上を見上げると、本当に綺麗な青い空の下に私がいたの。綺麗だなぁと思って見上げてたら、離れた所に1人の男の人が、こっちを見ててたの。」


お母さんは、「うん、うん」と、静かに頷きながら聞いている。話の途中に、「それはさぁ」とか言う人がいるけど、お母さんは、最後まできちんと聞いてくれるから、好き。


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