彼女の日記〜きみを忘れない〜

「だから、ごめんって。間に合ったから・・・許して!」



女に許しを求める俺って、人からはどう見られてるんだろう。



幸恵は少し考えてから、
「わかりました。その代わり、今日、何かおごってください。」
と、財布の中を和樹に見せる。


財布の中は、映画代がギリギリ払えるくらいのお金しか入っていなかった。


「はぁ!?金入ってないし!・・・わかったよ。」



ため息をつく俺の隣で、さっきまで怒っていた幸恵が笑顔で

「やったぁ!」

と喜んでいた。


< 48 / 229 >

この作品をシェア

pagetop