彼女の日記〜きみを忘れない〜
「だから、ごめんって。間に合ったから・・・許して!」
女に許しを求める俺って、人からはどう見られてるんだろう。
幸恵は少し考えてから、
「わかりました。その代わり、今日、何かおごってください。」
と、財布の中を和樹に見せる。
財布の中は、映画代がギリギリ払えるくらいのお金しか入っていなかった。
「はぁ!?金入ってないし!・・・わかったよ。」
ため息をつく俺の隣で、さっきまで怒っていた幸恵が笑顔で
「やったぁ!」
と喜んでいた。