彼女の日記〜きみを忘れない〜
ゆいは、ふぅーと息をはいた。
「別にいいですよ。だって、ただの友達ですし。」
ゆいは、カレンダーに目を戻した。
「そうかなぁ。今は友達でもさぁ・・・。」
鏡に顔を近づけ、目のまわりを黒く塗り潰している。
「カズくんとは、永遠に友達です。」
「あの人、カズくんって言うんだ。へぇ〜。」
ビューラーで綺麗にカールしたまつげに、マスカラを塗りたくっている。
化粧をすると女は変わると言うが、武藤静江はびっくりするほど別人になっていた。