彼女の日記〜きみを忘れない〜
車を走らせて、1時間。
「着いたぞー。」
「うわ〜。外、暑いねぇ。」
車を降りれば、一気に蒸し暑い風と、照りつける太陽が2人を待っていた。
「ねぇねぇ。ここから入ろうよ。」
ゆいは、金網の針金を下の方だけ切って通れるようにした穴を指差した。
「お前、中に入るつもりか!」
「うん。秘密の抜け穴から。」
「やめとけよ!見つかったら・・・。」
「え?」
入ってるし!!
「知らねーぞ。」
仕方なく、俺もその『抜け穴』から、大学の敷地内に入った。