彼女の日記〜きみを忘れない〜
ジリジリと照りつける太陽に目を細めながら、俺達2人は敷地内をぐるっと1周する。
先にある、大きな木の下の日陰に腰掛けた。
「懐かしいね〜。」
「お前、さっきからそればっかだな。」
「えー?カズくんは、懐かしいって思わないの?」
「懐かしいけど・・・。」
「けど・・・?」
無言になる和樹。
「あー!わかったぁ!彼女にフラれた場所だっけ!」
「何で知ってる!!」
「何でって・・何でかなぁ。」
俺、誰にも言ってないのに。告白した相手が喋ったなら、それが広まったとか・・・俺はそれも知らずに大学生活を送っていたんだ。俺とすれ違った奴等は俺を見て、クスクス笑っていたんだ。っていうのは被害妄想。もしそうなら最悪だ。