先生VS私
外の風に当たりながら、今日1日を思い返す。
クラス展も成功したし、楽しかったな…
…なんだかんだで先生といた時間が長かったような…?
……今までは天敵みたいな存在で、
先生のコトなんて何も知らなかった。
…いや…知ろうとしなかったのかもしれない…
でも、今日1日で意外な一面を見れた気がする。
お化け屋敷が苦手なこと
お祭り騒ぎが好きなこと
踊りが得意なこと
そして…
…優しいこと……
「…何であんな先生のこと考えてるんだか…。」
言いながら、自然と頬が緩むのが分かる。
会場に戻ろうと立ち上がったその時…
「ゴホッ、ゴホッ………!?」
口元を抑えた手のひらを見ると、赤い液体が付いている…
「なつめー!!最後の曲、始まるよ!!」
「さくら……―。今行くよ!!」
さくらにバレないように血を拭き取り、私たちは会場に向かった。