先生VS私
相変わらず、始業式…いや、校長の挨拶は眠い。
(校長は本当は催眠術士じゃないだろうか…)
と、大半の生徒が思っているに違いない。
なつめの横のさくらは、既に爆睡中である。
周りを見渡すと、生徒だけでなく教師でも危うい人が結構いる。
なつめも睡魔との戦いがピークに達した直後、
「以上で終わります」
という天の声が聞こえて、全員が目を覚ました。
「それでは、クラス担任の発表に移ります」
生徒にとって、始業式のメインイベントともいえる担任発表に、
生徒たちは口をつぐんで発表を待つ。
「1年1組、〇〇先生………
3年4組、伊藤先生…」
「3年5組、………
……………伊達先生」
その瞬間、体育館に大歓声が上がったのは言う間でもない。