先生VS私

【水野】



「…水野先生、あの…お昼ご飯とか作ってもいいですか?」



宿題会(主にさくらの宿題片付け会)を開催していた日の昼下がり、猿飛さんから思わぬ申し出をされた。




「…でも…お任せしてもいいのですか…?」



「はい!…私なんかが作ったもので良かったらですが…」




そういってはにかみながら笑う彼女の顔を僕は知っている。






「…えぇ、是非とも猿飛さんの作ったご飯を食べてみたいです」




そう言うと彼女は買い出しへ出かけて行った。…暑い中行かせてしまって申し訳なさを感じつつ、さくらの宿題を手伝う。





「…水野先生…」



昔のことに想いを馳せていたが、さくらに声をかけられたのに気づき、切り換える。




「どうしました?…分からない所あった?」



「…いえ…そうじゃなくて……」



「…?」




耳元で囁かれた提案に、私は納得し、さくらと目を合わせて笑った。



そして、猿飛さんがいなくなって暇そうにしていた伊達に彼女のもとへ行くように頼んだ。




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