【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜



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「降りるぞ」



そう言われて気づいた。



私、寝てしまってたんだ…と。



「ごめん、肩きつかったでしょ?」


私は綾斗の肩にもたれかかった状態で寝てしまっていたのだ。



「いや、大丈夫だけど」


「だけど?」



「涎たらして寝ている姿は可愛かったな。」



そう言われて急いで口元に手を当てると、笑いながら綾斗が、



「嘘だよ。寝顔は可愛かったけどな」




「もう!ほんと調子がいいんだからっ」




不覚にも胸がときめいてしまった。



だって久しぶりにあんな笑顔向けられたりしたら
誰だって胸キュンするよ…。



綾斗はずるいよ



何でも許しちゃうじゃない。



あんな笑顔向けられたら…




い、いけないっ



今日は忘れて楽しまなきゃね!




このデートが最後だから。





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