【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜
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電車降りて連れて来られた場所は、
意外にも遊園地だった。
一度、私が行きたいと言った時に綾斗は「あんなの子供が行くところだ。」と言ってたのに。
「あ、綾斗どうして」
「ん?前来たいって言ったろ?」
「う、うんっ」
すごく胸がほこほこした気持ちになった。
ちょっとしたことかも知れないけど覚えててくれたことが嬉しかった。
どうしよう…離れたくないよ。
すごく好きなのに、
でも綾斗はきっと、あの人の方が好きだから…
綾斗に幸せになってもらうためには
私が離れないと。
「彩花?どうかした?」
「………」
「彩花っ!」
「へ、あ、え何っ?」
「どうした?さっきからボーッとして。」
やばい、自分の世界に入り込んでいた。
「ううん!何でもないっ」
「気分悪いなら言えよ?」
「大丈夫だって!」
「そ?あ、何から乗る?」
綾斗が持ってるガイドブックを見て乗りたいアトラクションを指す。
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