【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜
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お店を出る前にウエイターさんにオーナーにお礼を伝えるように言ってお店を出た。
綾斗の車に乗って、「よし、行くか。」
と車を走らせた。
もう、外は真っ暗で星が見えていた。
これで最後なんだ。
心の中で葛藤が続く。
綾斗の幸せをとるか、自分をとるか…
一度、決めた綾斗の幸せを捨てようと自分を取ろうとする考えが大きくなってきてしまった。
駄目だ。
私は最低な彼女だ…
綾斗より自分が大事。そんなことを思って、
そうだ、最低なんだ。
そんな奴が綾斗の彼女の資格なんてない。
やっぱり、やっぱり
お別れをしなければならない。
もう、迷いは消えていた。
私は二つの分かれ道の一つの道へ進んだのだ。
もう、あと戻りは出来ない。
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