【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜







ごめんねが聞きたかったんじゃない。



もう、俺はどうすれば良いのか分からなくなった。


ただ彩花と別れたくないという気持ちだけがしっかりと残っていた。



だから、淡い期待を持って彩花に聞いた。



「俺は、別れたくない。彩花を不安にさせてたなら、これからちゃんと見るから。彩花寂しい想いをさせないように、するから」




「だから、一からでもいいから俺と別れるなんて…」


言わないでくれ。と言おうとする前に彩花は告げた。





「綾斗。私言ったでしょ?…疲れたの」



あぁ。もうダメなんだ


彩花の中では、しっかりと答えが決まってしまってるんだ。


もう、俺と別れることしか頭にないんだ。




それでも、俺は最後まで卑怯なんだ。



だって俺は別れを認めてない。


首を縦に振るようなことは一度もしてない。





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