【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜
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彩花は大好きだからと言った。
じゃあ、何で…?
あぁ、疲れた…疲れさせたんだけっけ。
でも好きなのに離れるなんて俺は納得いかねえよ。
バタンッ
彩花がドアを閉めた音で我に反った。
自分も車を降り、精一杯の気持ちを伝えた。
「彩花が居ねぇのにどうやって幸せになるんだよっ」
でも、彩花は家の中へと入って行き、彩花の姿は見えなくなってしまった。
嫌だ。
別れたくねえよ。
ずっと隣にいた彩花が居ないと思うと居た堪れない気持ちに襲われる。
ツゥーッと涙が流れた。
ふっ。男の癖に情けねえな、俺。
待ってたら笑って彩花が戻って来てくれるんじゃないかって思ったけど
いくら待っても意味がないと分かった俺は車に乗り、車を走らせた。
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