【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜
高校生と大学生。
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いつの間にか、綾斗と別れて1ヶ月も経っていた。
12月に入ったためか街はクリスマス一色だ。
大学の友達たちも毎日クリスマスのことで大盛り上がりだ。
彼氏が居る子は彼氏とクリスマスを過ごし、
彼氏なしは彼氏なし者同士で遊ぶことになっていた。
みんなに綾斗と別れたことは言っていなかった。
自分から別れを言ったのに、みんなに言ったら、本当に別れを受け止めなきゃいけなくなる。
私は矛盾しているのだ。
あれから、泣いてはいない。
ちゃんと食事もとって、講義を聞いて友達と笑って過ごしている。
これが普通の生活なんだ。
そう、自分に言い聞かせている。
だけど、毎日時間さえあれば携帯を開いて綾斗からの連絡を待っている自分がいる。
もう別れたのに。
そう頭で分かっているはずなのに、付き合ってたのが長かったせいか、
携帯を見てしまう。
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