【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜







それから、私は毎日彼を待っていた。


彼の名前は栗原 綾斗。
大学1年生で、この前は部活、サッカー部の後輩に顔を出しに来ていたそうだ。


綾斗さんは気が向いた時に部活に来てくれるようで、いつ来るかが分からない。


と、クラスのサッカー部の人が教えてくれた。



今日も綾斗さんが来るのを教室で待っている。


教室から校庭は見えてサッカー部が練習してるのがしっかり見えた。




「さーちゃんったら恋する乙女になっちゃってぇー、このこのっ」


と、横でからかってくる里沙。



「だって、すっごくかっこいいんだもんっ!」



そう、かっこいいのだ。
そして、あの綺麗な瞳。ほんとに吸い込まれそうだった。



「そのかっこいい、綾斗さんだっけ?さーちゃん振られたんでしょ?」


「うっ…」



そう、あのあと言われたのだ。


「どうせ顔だろ?俺はお前と付き合えない」


「これから中身を好きになってくんだから!」


そう言っても届かないもんで。







< 44 / 65 >

この作品をシェア

pagetop