【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜
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それから、私は毎日彼を待っていた。
彼の名前は栗原 綾斗。
大学1年生で、この前は部活、サッカー部の後輩に顔を出しに来ていたそうだ。
綾斗さんは気が向いた時に部活に来てくれるようで、いつ来るかが分からない。
と、クラスのサッカー部の人が教えてくれた。
今日も綾斗さんが来るのを教室で待っている。
教室から校庭は見えてサッカー部が練習してるのがしっかり見えた。
「さーちゃんったら恋する乙女になっちゃってぇー、このこのっ」
と、横でからかってくる里沙。
「だって、すっごくかっこいいんだもんっ!」
そう、かっこいいのだ。
そして、あの綺麗な瞳。ほんとに吸い込まれそうだった。
「そのかっこいい、綾斗さんだっけ?さーちゃん振られたんでしょ?」
「うっ…」
そう、あのあと言われたのだ。
「どうせ顔だろ?俺はお前と付き合えない」
「これから中身を好きになってくんだから!」
そう言っても届かないもんで。
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