【短】雪 と 同 じ よ う に 〜 降り積もる想い 〜
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あれから、何回も会って告白したのだが、
「無理」の一点張り。
「しょうがないじゃん。好きになったんだから。」
消え入りそうな声でつぶやいた。
視線を校庭に戻すと、綾斗さんがいた。
「あっ!綾斗さんだっ」
急いで鞄を持って、昇降口で靴を履き綾斗さんの元へと走る。
はっきりと綾斗さんとわかり、私は
「綾斗さぁぁぁぁあんっ」
と大きな声で呼んだ。
「っはぁはぁ…」
「また、お前かよ」
「えへへっ」
全速力で走ってきたため、息が上がってあまり喋れない。
「綾斗さん、好きです」
息を整えて、笑顔で言う。
「だから無理っつってんだろ。それに毎回言われたら迷惑だし、部活の邪魔だ。いい加減諦めろ。そして帰れ」
「無理」「迷惑」「邪魔」「諦めろ」「帰れ」
あぁ。私はこんなにも嫌われてるんだ。
と思い知らされる言葉たち。
その時は笑って「じゃあ帰りますっ」って言ったけれど、
帰り道、泣きながら里沙と手を繋いで家へ帰った。
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