Kiss★恐怖症
「んなわけねーだ「別になんでもいいけど」


意外な春樹の反応に、言葉につまる。


「とりあえずさ。星蘭さんは、俺が頂くから」


「なっ…」


落ち着け!!!!


「はっ、お前が何かやったところで、星蘭はなびかねーよ!」


もう、焦りまくる自分。


「兄貴。俺が何人の女の子をおとしてきたと思ってんの?」


ニヤリと笑う。


顔だけしか覗いていない分。


その顔が余計に憎たらしく見えた。


「…女ったらし」


「そんなの言い掛かりだしー。兄貴が何もしなさすぎなんだよ」


「うるせーよ」


冷静になるつもりだったけど。


落ち着ける余裕なんて…ない。


「ってわけで…じゃ!!」


それだけ言うと、逃げるようにドアを閉めた。


なんなんだ、あいつ。


気が弱いのか、強いのか―…。


つかめない奴だ。




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