Kiss★恐怖症
「政也はさ、キスできない女なんて嫌なんでしょ?」


「なっ…なんなんだよいきなり!」


かなり動揺している。


口では言わないけど。


態度や動揺さで言わなくても分かる。


いいの。


それは分かってることだから。


「それで私たち別れたんだから今さら隠すことなんてないじゃない」


そんな強気な私に押されてか。


そうだったな、と肯定する。


「政也はさ……私のこと好きだった?」


「え!?」


また驚く。


「私はね、本当に好きだったんだよ。長い間引きずるぐらい」


そんな私に言葉が出ないみたい。


だって。


私がこんな話をするのは。


初めてだから。






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