Kiss★恐怖症
「は…離してくださいっ!!!」
私の渾身の力を込めて、振り払う。
……つもりだった。
でも。
何回振り払おうとしても。
私の腕を強く握りしめる手が離れることはなかった。
「星蘭ちゃん。僕は大人の"男"だよ?」
大人の……"男"。
そうだった。
小さいお兄さんとはいえ、年下の春樹くんとはいえ。
男の子だったんだ。
こんな女子の小さな力なんて非じゃないんだ。
捕まってしまった以上、私に権限はないわけで。
「ってわけで、春ちゃん!!車!」
「りょーかいっ」
どこかに行ってしまい春樹くんの姿は見えなくなった。
私とお兄さんの二人っきり。
「あの…」
「何ーっ?」
「私をどうするおつもりなんでしょうか―…」
「ん―…プチ誘拐?」
「誘拐!?」
何、誘拐って!!
私の渾身の力を込めて、振り払う。
……つもりだった。
でも。
何回振り払おうとしても。
私の腕を強く握りしめる手が離れることはなかった。
「星蘭ちゃん。僕は大人の"男"だよ?」
大人の……"男"。
そうだった。
小さいお兄さんとはいえ、年下の春樹くんとはいえ。
男の子だったんだ。
こんな女子の小さな力なんて非じゃないんだ。
捕まってしまった以上、私に権限はないわけで。
「ってわけで、春ちゃん!!車!」
「りょーかいっ」
どこかに行ってしまい春樹くんの姿は見えなくなった。
私とお兄さんの二人っきり。
「あの…」
「何ーっ?」
「私をどうするおつもりなんでしょうか―…」
「ん―…プチ誘拐?」
「誘拐!?」
何、誘拐って!!