Kiss★恐怖症
――――――…
――――


― 星蘭 side ―


「…あ!2人とも戻ってきた!」


そうお兄さん嬉しそうベンチを飛ぶように降りると。


ぴょんぴょん跳ねながら手を振る。


それとは裏腹に。


私はどうなったのかが不安で仕方がなかった。


春「兄ちゃん、星蘭に何もしてないだろうね?」


樹「あ、春ちゃん話すようになったの?」


今そんな状況じゃないでしょ、と頬を膨らます。


直「星蘭、もう大丈夫か?」


直樹が駆け寄てきてくれた。


「うん、なんともないよ」


「本当か?」


「うん!もう元気だよっ」


「そうか。ならよかった」


とにこっと微笑む。


……聞きたい。


どうなったのか聞きたい。


でも。


なんだか話が切り出せない。


切り出していいものなのかもわからない。


考えれば考えるほど答えは見えなくて。


逆に気になる一方。


あーっ気になる!!


「…星蘭?」


「はっ……ん、ん?何?」


慌てて下に気味だった顔を上げる。


考え込みすぎて、意識が飛んでいた。


とりあえず。


落ち着け、私。




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