Kiss★恐怖症
私は無言で直樹の横顔を見つめていた。
しばらくお互い無言が続く。
その間に観覧車は動き続け、頂上へと差し掛かってきたころ。
「あのさ―…」
先に口を開いたのは、直樹だった。
私は、風景のことなど忘れて、頭は直樹のことで埋まっていた。
「星蘭は……好きな人いるか?」
「え!?」
予想外の質問で、聞き返すように驚くと共に、頬が熱くなるのを感じ、視線を足元に戻した。
好きな人―…。
「別に好きな人じゃなくても、大切な人とか」
私とは逆に、なんだか落ち着いている直樹。
そのギャップがまた恥ずかしかったりする。
「俺はいるよ、大切な人も好きな人も」
――ズキッ
"好きな人も"
私はこの言葉に、胸の痛みを覚えた。
私か好きな人に、好きな人がいる。
久々の恋で免疫のない私にとって。
この事実は、痛く胸が疼き、息がつまるものであった。
しばらくお互い無言が続く。
その間に観覧車は動き続け、頂上へと差し掛かってきたころ。
「あのさ―…」
先に口を開いたのは、直樹だった。
私は、風景のことなど忘れて、頭は直樹のことで埋まっていた。
「星蘭は……好きな人いるか?」
「え!?」
予想外の質問で、聞き返すように驚くと共に、頬が熱くなるのを感じ、視線を足元に戻した。
好きな人―…。
「別に好きな人じゃなくても、大切な人とか」
私とは逆に、なんだか落ち着いている直樹。
そのギャップがまた恥ずかしかったりする。
「俺はいるよ、大切な人も好きな人も」
――ズキッ
"好きな人も"
私はこの言葉に、胸の痛みを覚えた。
私か好きな人に、好きな人がいる。
久々の恋で免疫のない私にとって。
この事実は、痛く胸が疼き、息がつまるものであった。