Kiss★恐怖症
――――――…
――――


「ありがとうございました!」


笑顔で頭を下げる。


「莉子ちゃん、もう上がって大丈夫よ~」


「はい!お疲れ様です!」


「お疲れ様~」


私は軽く礼をして、着替えに中に戻る。


……疲れた。


今日は朝からバイトで忙しい一日だった。


ロッカーから鞄を取り出し、携帯を探る。


「あ、メール来てる」


メールを開くと、星蘭からだった。


"直樹から花火大会のお誘い来た!!嬉しすぎるよ~!"


なんて、星蘭のにやけ顔が想像できる文面。


私も思わずくすっと笑ってしまうほど。


とりあえず携帯をおいて、制服から私服に着替える。


神谷くん、やるじゃん。


私の応援効いたかな?


2人の話なのに、私まで嬉しくなってる。


「確実に進歩してるってことよね、あの2人」


着替えた私は、星蘭に頑張りなさいよ、と一言だけ書いたメールを送り。


家へと軽い足取りで帰った。



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