Kiss★恐怖症
「…いい加減気付いてくれよ!!」
私は直樹から目が離せなかった。
だって。
――怒った声なのに切ない顔をしていたから。
私は余計に言葉を失った。
ただただ、直樹の顔を。
その切ない顔を見つめるしか―…。
「ごめん…言わない俺が悪いよな」
そんなことない!
って言うところ、言いたいところ。
でも、自分で何も答えてくれないと言った以上。
何も言えないのが事実。
少し表情がやわらかくなる。
「でもな、星蘭。俺は、好きでもないやつとキスなんかしない」
「えっ…」
もしかして私―…。
私の目の前には切ない顔の直樹はもういない。
目の前にいる直樹は。
「俺は星蘭が好きだ。入学した時からな」
にっこりと満面の笑みで溢れていた。
そして。
暗いけれど、ほんの少しだけ赤く染まった頬が見えた気がした。
私は直樹から目が離せなかった。
だって。
――怒った声なのに切ない顔をしていたから。
私は余計に言葉を失った。
ただただ、直樹の顔を。
その切ない顔を見つめるしか―…。
「ごめん…言わない俺が悪いよな」
そんなことない!
って言うところ、言いたいところ。
でも、自分で何も答えてくれないと言った以上。
何も言えないのが事実。
少し表情がやわらかくなる。
「でもな、星蘭。俺は、好きでもないやつとキスなんかしない」
「えっ…」
もしかして私―…。
私の目の前には切ない顔の直樹はもういない。
目の前にいる直樹は。
「俺は星蘭が好きだ。入学した時からな」
にっこりと満面の笑みで溢れていた。
そして。
暗いけれど、ほんの少しだけ赤く染まった頬が見えた気がした。