Kiss★恐怖症
――――――――…
―――――


夏休みが開け、2学期に突入する始業式。


久々に色々な友達と会う。


そんな中、私の隣できゃーきゃー騒ぐのは、もちろん。


「実際、神谷くんとどこまでいったのよー!?」


莉子だ。


にやにやしながら聞いてくる。


莉子には夏休み中会えなかったけれど、電話でちゃんと付き合うととになったということは報告した。


だから、余計にしつこい。


「別にどこまででもいいでしょー」


そういった話題は適当にあしらうに限る。


「キスは今もできてるの?」


「うん、キスはできてるよ」


あれから夏休み中、何度も直樹とデートをした。


その度にキスをする。


キスは怖い、というあの記憶。


消えることはないけれど、薄れつつはある。



< 282 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop