Kiss★恐怖症
――始業式も終わり、今日は午前中で終了。


教室で莉子と話しながら帰る準備をしていると。


「星蘭」


ドアの付近から私の名を呼ぶ声。


その聞き覚えのある声に振り向いた。


「直樹っ!」


「帰るぞ」


そう、直樹のお迎えだ。


この感じ、久々だ。


いや、付き合ってから始めだ。


「気をつけて帰りなよ」


「え、莉子も一緒に「だーめ。神谷くんは星蘭と二人で帰りたいんだーかーら!」


と、私の背中を押してドアまで連れていく。


「じゃあ、神谷くん。星蘭をよろしくね」


「ああ、野々宮も気をつけて帰れよ」


「大丈夫よ~!じゃね、2人とも!また明日」


そう私たちに手を振って、教室の中に消えていった。


「星蘭、帰るか」


「帰る前に寄りたいとこがあるんだけど―…」




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