Kiss★恐怖症
「星蘭って…意外と胸あるよね」


バチンッ!!


星蘭の平手打ちが、直樹の頭を直撃。


「いって…う、うわっ!!」


叩かれた衝撃で下を向いていた目を前に向けると、そこには電柱が。


頭をかかえ、片手で運転していた自転車のハンドルが思いっきり揺れる。


急いで、ハンドルを両手で握りしめる。


「やばいって!!当たる!!当たる!!早く!!右、右、右!!」


当たる――っ!!


そう思った瞬間、ギリギリでハンドルを右に切った。


そのときの私は。


「やっべ―…」


「もう…後ろ結構怖いんだから、ちゃんと運転してよね…」


しっかりと、直樹にしがみついていた。


直樹のお腹に手を回して。



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