Kiss★恐怖症
頭が混乱していると、時が経つのが早い。


私の中では、一瞬で直樹の家の前まで着いた。


「ここで降り…ってか、星蘭!?なんか大丈夫!?」


おーい!!、と目の前で手を振る直樹。


私の魂は、何処か飛んでさ迷っていたようで。


「はっ…つ、着いた?」


戻ってきた。


「着いた。降りて」


直樹が先におり、私に手を差し延べる。


手をとっていいのか迷ったけど。


少し恥ずかしくなりながら、私は直樹の手をとった。


外に出ると、風が髪をなびかせる。


上のほうだからかな?


風がちょっと強い。


目にかかる髪の毛を、耳にかける。


「うわぁ―…」


私の目の前には。


見上げる程大きな門。


その奥には、噴水やプール、花が綺麗に手入れされた庭。


そして、視界に入り切らないほど、大きな白い家。


漫画やドラマに出てくるような場所みたい―…。


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