ねえ、明日は今日よりも
先輩と本
空がオレンジ色に染まる夕方
図書委員の私はいつものように
本棚の整理をしていた。
図書室には
憧れの先輩がいつもいる
そんな理由で図書委員になった
クルクルの黒髪
透き通った目
少し猫背の背中
低くて甘い声
すべてが人目惚れ
利用者の少ない図書室で
毎日放課後になると
一人で静かに本を読む先輩
その横顔を見て好きになって
放課後毎日横顔を
見ては甘くトキメク
遠くから見ているだけの恋
ああ、絶対叶わない