【中編】夢幻華
苦笑しながらリビングへ行くと、そこには対照的な表情をしている父親たちがいた。
「あ。おかえり暁、楽しかったか?」
相変わらず能天気にヘラヘラ笑っているのは父さんだ。早速戦利品を見せに来た朱音を膝に乗せてぬいぐるみであやしてやりながら、視線だけで俺に声をかける。
相変わらず目に入れても痛くない可愛がり様だな。
「ああ凄く紅葉が綺麗だったぞ。父さんと母さんのオススメの場所だけあるよ。」
父さんはそうかそうかと満足そうだったが、その隣りには怒りを満充電(まんじゅうでん)させた人物が今にも噴火しそうな雰囲気で座っていた。
あのオーラの隣りでどうしてあんなに能天気でいられるのか父さんの頭の中を見てやりたいよ。
なんと声をかけようかと言葉を探している俺より先に杏が口を開いた。
「ただいま、パパ。あのね、暁があたしをお嫁さんにしてくれるって言ったのよ。」
……水素爆弾投下。
「あ。おかえり暁、楽しかったか?」
相変わらず能天気にヘラヘラ笑っているのは父さんだ。早速戦利品を見せに来た朱音を膝に乗せてぬいぐるみであやしてやりながら、視線だけで俺に声をかける。
相変わらず目に入れても痛くない可愛がり様だな。
「ああ凄く紅葉が綺麗だったぞ。父さんと母さんのオススメの場所だけあるよ。」
父さんはそうかそうかと満足そうだったが、その隣りには怒りを満充電(まんじゅうでん)させた人物が今にも噴火しそうな雰囲気で座っていた。
あのオーラの隣りでどうしてあんなに能天気でいられるのか父さんの頭の中を見てやりたいよ。
なんと声をかけようかと言葉を探している俺より先に杏が口を開いた。
「ただいま、パパ。あのね、暁があたしをお嫁さんにしてくれるって言ったのよ。」
……水素爆弾投下。