【中編】夢幻華
「あんまり無茶すんな。渇入れてやるよ。」
言うなり響が肩の辺りをバンと力一杯叩いてきた。。
…ってえ。今日はもう二回目かよ。
毒づきながらも、響からパワーをもらった気がして心強くなる。
「ほら、言って来い。何かあったら助けてやるから。」
龍也が笑いながら後頭部をどついた。つくづく暴力的な愛情表現をする奴らだ。
「お、おう。サンキューな。」
叩かれどつかれた部分を擦りながらも、体だけでなく、挫けそうになる心までも支えてくれる友人に感謝しつつ、視線を杏に走らせる。
もう、絶対に見失うわけには行かない。
二度目の花火が夜空に花を咲かせた。
再び人の波が緩やかになる。
いまだ!
二度目の花火の音が少し遅れて響き渡った。
刹那……
俺は思いっきり右手を伸ばし
杏の手を取った。
言うなり響が肩の辺りをバンと力一杯叩いてきた。。
…ってえ。今日はもう二回目かよ。
毒づきながらも、響からパワーをもらった気がして心強くなる。
「ほら、言って来い。何かあったら助けてやるから。」
龍也が笑いながら後頭部をどついた。つくづく暴力的な愛情表現をする奴らだ。
「お、おう。サンキューな。」
叩かれどつかれた部分を擦りながらも、体だけでなく、挫けそうになる心までも支えてくれる友人に感謝しつつ、視線を杏に走らせる。
もう、絶対に見失うわけには行かない。
二度目の花火が夜空に花を咲かせた。
再び人の波が緩やかになる。
いまだ!
二度目の花火の音が少し遅れて響き渡った。
刹那……
俺は思いっきり右手を伸ばし
杏の手を取った。