【中編】夢幻華
この心も、この体も、あなたに捧げる為だけに生まれてきたとずっと信じてきた。

暁だけがあたしの全てを捧げる人だと思って生きてきた。

あなたにとってあたしはいつまでも妹でしかないの?

中学生のあたしじゃあなたには女には映らない?

あたしの全てはずっとずっと前からあなただけのものなのに…。


暁……あなたが好き


あたしはもう子どもじゃないの。


お願い。あたしを見て…。

生まれた時からあなたの事を愛していた

お願い。あたしを求めて…。

あなたに愛されるためにあたしは生まれてきたのよ


急いで大人になるから


あなたに相応しい女性になるから


あたしを愛して…。


あたしはこんなにもあなたを愛しているの



++杏の想いFin++

暁の想いへ続く…



< 28 / 138 >

この作品をシェア

pagetop