【中編】夢幻華
「…長かったね。10年だよ?」
「ああ…本当に長かった。杏がどんどん綺麗になっていくのを指をくわえてずっと見ていたんだぜ?生き地獄だったよ。」
そう言って笑う暁は、あたしがここ数年見た事が無いくらい本当に幸せそうだった。
「今夜は覚悟しておけってさっき言ったよな?10年、お前をどんなに愛していたか教えてやるよ。」
そう言うと暁はエンジンをかけ車をスタートさせた。
それでも繋いだ手は離さずに、時々キュッと力を込めて握り締めるその仕草にさえ暁の想いが伝わってくるようで…とても幸せだった。
あたしは10年分の想いを込めて温かいその手を握り返す。
ずっとずっと好きだった。
暁の気持ちを知った今、この想いを止める事なんてもう出来ない。
あたしも伝えたい。
10年間あたしがどんなに暁を愛していたか。
「ああ…本当に長かった。杏がどんどん綺麗になっていくのを指をくわえてずっと見ていたんだぜ?生き地獄だったよ。」
そう言って笑う暁は、あたしがここ数年見た事が無いくらい本当に幸せそうだった。
「今夜は覚悟しておけってさっき言ったよな?10年、お前をどんなに愛していたか教えてやるよ。」
そう言うと暁はエンジンをかけ車をスタートさせた。
それでも繋いだ手は離さずに、時々キュッと力を込めて握り締めるその仕草にさえ暁の想いが伝わってくるようで…とても幸せだった。
あたしは10年分の想いを込めて温かいその手を握り返す。
ずっとずっと好きだった。
暁の気持ちを知った今、この想いを止める事なんてもう出来ない。
あたしも伝えたい。
10年間あたしがどんなに暁を愛していたか。