【中編】夢幻華
車を走らせて高速に乗って…かれこれ1時間余り経っただろうか。
高速を降りてからはどんどん山道へと入り込んで、いつしか車は見事な朱や金に染まった木々に囲まれた景色の中を走っていた。
移りゆく色彩豊かな風景に目を見張って感動しているあたしを暁は優しい瞳で見つめている。
こんな幸せな時間がいつまでも続いてくれたらいいのにと思う。
暁の視線の先にあたしがいて、あたしを妹ではなく愛しい人として見つめてくれる。
16才の誕生日の見せた夢ならこのまま永遠に覚めないで欲しいと思う。
「夢みたい」と言ったら「もうつねるなよ?」と苦笑いをするそんな表情すらとても愛しくて、あたしはそっと暁に寄り添い彼の肩に額を寄せた。
何度目かの急なカーブを曲がりきったところに、突然開けた広場が現れ、その先には紅に燃え黄金に染まる木々に優しく護られてひっそりと建つ一軒のペンションがあった。
高速を降りてからはどんどん山道へと入り込んで、いつしか車は見事な朱や金に染まった木々に囲まれた景色の中を走っていた。
移りゆく色彩豊かな風景に目を見張って感動しているあたしを暁は優しい瞳で見つめている。
こんな幸せな時間がいつまでも続いてくれたらいいのにと思う。
暁の視線の先にあたしがいて、あたしを妹ではなく愛しい人として見つめてくれる。
16才の誕生日の見せた夢ならこのまま永遠に覚めないで欲しいと思う。
「夢みたい」と言ったら「もうつねるなよ?」と苦笑いをするそんな表情すらとても愛しくて、あたしはそっと暁に寄り添い彼の肩に額を寄せた。
何度目かの急なカーブを曲がりきったところに、突然開けた広場が現れ、その先には紅に燃え黄金に染まる木々に優しく護られてひっそりと建つ一軒のペンションがあった。