The ring is a cupid
近いようで、結構遠い。
隣の席の野山 翔樹(のやま しょうき)や、斉藤くんの隣の席の子の動きによって、
見えにくくなるのだ。
でも、今はかなり良く見える。
ボーっとしている横顔。カッコいいな…
思わず、ずーっと見とれていると突然視界から斉藤くんが消えた。
というか、入れ替わった。野山と。
「何見てんの?あ、もしかしてUFOとか!?」
「煩い、野山。ボーっとしてただけだから!別に何か見てたわけじゃないし?」
ふーん、と興味無さげに言った後、あっ!と思いだしたように教科書を指さす。
「ちょ、これ見て!こ…これヤバくない?くくくっ…」
突然笑い出す野山。
何してんだコイツは、と思いながら指さしている場所を見てみると…
「な、何これ!か、顔がすごっ…くくっ…授業中なんだからっ…わ、笑わせないでよ」
得体の知れない怪物が描かれていたわけで。
野山も私も笑い上戸だから、笑いが止まらず。
まあ、怒られる事もしばしばあった。
「ふー…コレやばかったな」
「野山が見せてきたんじゃん。ちょっと先生に睨まれたんだけど」
笑いつかれた私達は、時計に目をやる。
「あ、もう終わる」
私が呟くと、野山はカウントダウンを始める。
「5…4…3…2…1…」
キーン コーン カーン コーン
「はい、じゃあここまで」
教室が騒がしくなる。
野山は既に何処かへ消えていた。
おかげで、良く斉藤くんが見える。
顔を伏せて寝ているらしい。
良く寝てるよなー…なんて思っていると、斉藤くんは友達に頭を叩かれて顔を上げた。
いかにもだるそうに、友達を見る。
少し会話をしてから、また斉藤くんは寝てしまった。
よっぽど眠いんだろうな…
隣の席の野山 翔樹(のやま しょうき)や、斉藤くんの隣の席の子の動きによって、
見えにくくなるのだ。
でも、今はかなり良く見える。
ボーっとしている横顔。カッコいいな…
思わず、ずーっと見とれていると突然視界から斉藤くんが消えた。
というか、入れ替わった。野山と。
「何見てんの?あ、もしかしてUFOとか!?」
「煩い、野山。ボーっとしてただけだから!別に何か見てたわけじゃないし?」
ふーん、と興味無さげに言った後、あっ!と思いだしたように教科書を指さす。
「ちょ、これ見て!こ…これヤバくない?くくくっ…」
突然笑い出す野山。
何してんだコイツは、と思いながら指さしている場所を見てみると…
「な、何これ!か、顔がすごっ…くくっ…授業中なんだからっ…わ、笑わせないでよ」
得体の知れない怪物が描かれていたわけで。
野山も私も笑い上戸だから、笑いが止まらず。
まあ、怒られる事もしばしばあった。
「ふー…コレやばかったな」
「野山が見せてきたんじゃん。ちょっと先生に睨まれたんだけど」
笑いつかれた私達は、時計に目をやる。
「あ、もう終わる」
私が呟くと、野山はカウントダウンを始める。
「5…4…3…2…1…」
キーン コーン カーン コーン
「はい、じゃあここまで」
教室が騒がしくなる。
野山は既に何処かへ消えていた。
おかげで、良く斉藤くんが見える。
顔を伏せて寝ているらしい。
良く寝てるよなー…なんて思っていると、斉藤くんは友達に頭を叩かれて顔を上げた。
いかにもだるそうに、友達を見る。
少し会話をしてから、また斉藤くんは寝てしまった。
よっぽど眠いんだろうな…