黒 猫 的 連 鎖 愛 。
黒 猫 的 連 鎖 愛 。
幸せな猫だった。
欲しいものは与えられてきたし、
それ程貧しくも無い家に生まれ育った。
いや、むしろ他所の家よりも
少し裕福なくらいで
食べるものにも困らなかった。
絶対に幸せな猫だった
だけど彼女には「愛」が無かった
飼主は彼女よりも他の猫を優先し、
可愛がった。
猫は飼主に気に入られようと、
いくら喉を鳴らしても、
飼主は他の猫を撫で続けるだけで、
彼女を撫でる事は無かった
だから猫は家を離れた
そして飼主を転々として、
その家に他にも猫が居ると、
その猫より高く喉を鳴らして、
他の猫の場所を奪い、愛された。
それでも猫は其処に長居しなかった。