JUNKETU ~首筋にkissの花~


「ぁ…おはよ、ハル君」


「ふぇ…」


「ぇっと、朝ですよ?」



いつもと変わらない声と顔がソコにあった。

ただ、
いつもよりぐっと距離が近い…お互いの吐息を感じれる距離。



「ぁ…っと…」


「ごめんね、寝ちゃってたみたいだね…あたし」


ムクリと身体を起こして、ベッドの上に座り


「お邪魔しました」



ペコリと深く頭を下げてから、そそくさとベッドから降りようとする。



「待って…」


「ぇ…?」



思わず掴んでしまったジュンの腕。



「ぁ…、ごめん」



昨夜は気付かなかったけど、随分と細くて、力を込めたら折れてしまいそうで…



ベッドの上に二人で座り込んでいる事がやたらと気恥ずかしくなって俺からベッドを降りた。



ソレに続くようにベッドから降りたジュンは




「うわっ…と!」



縺れる様に沈んでいく。
胸に抱えるようにジュンを抱き締めた。



「ぁ…」


「何してんだよ?」


「ごめん…、なんか足に力が入らなくて…」



昨日の後遺症だろうか…

文字通りに《貧血》ってヤツだろう




「お前、今日は学校休め」

「えぇ!行くよ、テスト近いもん!」



膝裏を抱える様にして抱き上げてジュンのベッドに運ぶ。

その間もずっとジュンは学校に行くと騒いでいた。



「ダメだ!今日は寝てろ!どうせ昼にはオヤジも帰ってくるだろうし…」



起き上がろうとするジュンの肩を押さえつけて、毛布を掛けてやれば



「平気なのになぁ」



不満気にしながらもおとなしくベッドに収まった。



「過保護ぉ!」


「うるさいっ!そもそも原因は俺なワケだし…」


「何ソレ!変な責任感!」


「だから、うるさいっ!俺は学校行くから、お前は寝てろ!」




乱暴に閉めたドアの向こうからは不満の言葉が聞こえたが無視してやった




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