JUNKETU ~首筋にkissの花~

俺はいったいどうしたらイイのだろうか?


結局、
その後は二人で食事して、くだらないテレビを見て笑って、


アレに及ぶ事もなく、健全な夜を過ごし………




「葡萄食べる?」


「へ?」


エメラルドグリーンの粒を俺の口元に差し出すジュンはソレが当たり前の様な顔をして尋ねる。



差し出された粒を指先で摘まんで自分の口に運ぶと、口内に甘酸っぱい爽やかな香りが広がった。



「あ~、指ベタベタでしょ?」


箱ティッシュを差し出しながら



「あーんって食べれば汚れないのにぃ」



あーんって…



そんな事を言いながら自分の口にまた一つ葡萄の粒を運んでいる。




「ジュンさぁ…」


「あぁ!ハル君、ハル君!」


「…なに?」



突然大声を上げたジュンは何かを見つけた様で…


俺との会話を中断させて外を指差している。



「なんかがいるよ!」


「野良猫か何かだろ?」


「野良ちゃんかな?…ぁ、マスカット食べるかな?」


「野良猫が住み着くと大変だから、ってか…ネコはマスカット食わないだろ!」


「えぇ!そうなの?雑食だから食べそうだけどなぁ」



残念と呟きながらまた粒を口に運んでいる。



「葡萄ってさぁ、食うの面倒だよな?一粒一粒皮剥いたりすんのスッゲー面倒!」



そう言ってジュンの指先にある剥きかけのを取り上げて自分の口に放り込むと



「ぁ!まだ皮付いてたよ」


「知ってる」


「出した方がよくない?」


「食物繊維だろ?」


「まぁ、そうだけど…」



房の葡萄を2つちぎってそのまま口に放り込んだ。


「お腹痛くなるよ?」


「んな柔じゃねぇよ!」


「野蛮人」


「皮食ったくらいで?」


「原始人、原人、類猿人、猿人、アウストラロピテクス…」


「だぁ!ドコまで退化してんだよ!分かったよ待つよ!剥き終わるの待つから!」
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