忘れようとした君へ・・・
2章

1

真紀の生活は、この時まですごく充実していた。

その日も、学校の友達の愛と一緒に遊んでいた。

カラオケ・ショッピング・・・と今どきの高校生という事もありはしゃいでいた。

すると、その時真紀の携帯が鳴った。

見ると、学校の㊚友達だった。
普段学校で会っているので電話なんか滅多にかかってこない。何かあったのかなぁと思いながらも電話に出た。

真紀は、この時友達が言った事が理解できなかった。というより、理解する・しない以前にそんな余裕もなく気がついたら走り出していた。

ようやく一樹の元に辿り着いたら、傍にみんながいた。

『何かの冗談?ドッキリとかじゃないの(笑)今日エイプリルフールじゃないよぉ~』

『だって一樹温かいし、微笑んでいるじゃん』しかも、真紀が到着した頃には、人口呼吸器など全て取り外されていた。『どうして、何もしないの!?みんな正気?』

『お医者さんはどこにいるの?』

すると後から、一樹の母が「もう、ダメらしいんです・・・」と涙を溢しながら言った。

そう、一樹は16歳にして交通事故で亡くなったのだ。

友達から聞いた話によると一樹はいつも通り、バイクで走っている途中スピードを出し過ぎて曲がりきれず対抗斜線の車と衝突。即死だったらしい。
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