ゴスロリ彼女のキスの味


 ゴスロリ禁止法施行~02分前……無駄なくらい広いグラウンドにて~


「うっ?!」

 ゴツン!とおでこ同士がぶつかったかと思うと、口をふさがれた。


 ググッと力強く唇を押し当てられ、おれは呼吸が苦しくなる。


 キスの感触ってもっと柔らかいものだと思っていた。


 これじゃまるで車の衝突事故だ。


 おれに抵抗できる力は残っていなかったが、彼女は余力十分で、まるでキスするために体力を温存していたかのようだ。


 鼻を摘まれた。


 呼吸を我慢していたのに、ついに口を開けてしまう。

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