ゴスロリ彼女のキスの味
「も、もう少し長生きしたかった」
「それは神様が許してくれないわ」
「神様なんて……こ、この世にいるのかな?」
「いるんじゃない“ファザー”が」
彼女はニヤッと白い歯を見せる。
「ファザー(政府の法案審議作成プログラムソフト)か……君がファザー肯定派とは知らなかった」
「あんなモノ認めないわ。みんなが神様みたいに扱うからこんなことになるのよ」
「おれも否定派だよ。世の中で起こっている問題を情報として端末に打ち込んでファザーというソフトで法律をどんどん作っていくなんておかしいじゃないか」