君がいたからがんばれた
学校に着く前に、

凍死しそう。



「クッシュ…、陽人ー、マフラー貸して」


「無理」


「…………ケチ」
小さい声で言ったのに、

地獄耳の陽人には聞こえてて、頭をしばかれた。



「ひどいー!」


「お前が持って来ないのが悪いんだろ」


「だからって、しばく必要なくない!!?

後、少しで首がとれそうだったよ」




「そうよ!澪の首が取れたらどうしてくれんのよ」


後ろから、声がして

陽人と同時に振り返った。
< 26 / 30 >

この作品をシェア

pagetop