君がいたからがんばれた
「早く、澪にマフラー貸しなさいよ」


「そう言う、お前が貸せば?」


杏ちゃんも、白い可愛いマフラーをしていた。



「何言ってるのよ、私が貸したら、私が風邪をひくじゃない」


「………俺も風邪ひく」


「アンタは風邪ひいても良いから、早く貸せ」


「ギ…ギブキブ!!」


杏ちゃんは陽人のマフラーを無理矢理引っ張る。


「杏ちゃん!陽人、窒息するよ」


「貸すから離せっ!」


そう聞いて、杏ちゃんは離した。


「ゴホッ……ハァハァ。死ぬかと思った」と

陽人は息を吸ってた。

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