窓ぎわ彼氏



ふと教室を見ると




水川と視線が重なった





さっきのことを思い出して



また顔が熱くなる




「愛しのダーリンが見てるよ。」




樋口が水川を指差し笑う





「そ、そんなことない。」





「照れちゃってぇ。」





「バカ。」




私が樋口を叩いて怒ってると




「樋口、

人のこと指差して笑うなんて失礼だぞ。」




「おっナイトの登場だ。」






「うるせぇ。


捺と何話してたんだよ。」




ふいに私の名前を呼ばれて驚いた



ちゃんと呼んでくれてるんだ




「ヤキモチかぁ。

捺と俺との2人だけの秘密。」




樋口がからかう様に私のことを名前で呼んだ




「ちょっ、お前が捺って呼ぶなよ。」




「ごめん、ごめん。


つい癖で。」




「もう行こっ。」



水川は私の手をとり


歩き出した






「冗談だって。


2人ともお幸せにな。」




後ろから

樋口の声が聞こえる
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