窓ぎわ彼氏
人気のない所まで来たら
急に水川が足をとめた
「ごめん。
なんか俺かっこ悪いよな。」
「いや、別に。」
「俺、樋口の言う通り妬いてた。
捺が樋口と楽しそうに話してるのが嫌だった。
俺と話すときより笑ってたから。」
「そんなこと・・・。」
「それに俺、一方的に気持ち押し付けて
捺の気持ち聞いてなかったから
なんか不安になって。」
悲しそうな水川の顔が
目に入った
私のせいで水川が悲しむのは嫌だった
だから私は必死で気持ちを伝えようとした
「私の・・・
私の気持ちは・・・
水川のことが
「キ―ンコンカンコン」
好き。」
この、私の精一杯の告白は
学校のチャイムによってかき消された